王子様はご主人様!?


「つ―かあそこまで堂々宣言したからには、簡単に別れらんねぇぞ。」



「別れねぇから」


なんで別れること前提なんだよ…!



「じゃあプロポーズするまでいっちゃう?♪」



「俺はそのつもり。」


「………」


「…だからお前、今日なんなわけ?」



先ほど同様のあんぐり顔


「いやいや。お前こそなんなわけ!?熱でもあんのか!?」


「ねぇ―よっ!」



俺は真剣にそう思ったから答えたまでなのに。


花梨は初めてここまで惚れた女だから、ずっと離すつもりはない。


それはつまり将来のことを視野に入れてるに決まってんだろ?



「はぁ―…お前をここまでベタ惚れにさせた花梨を尊敬するわ……」


パチパチと誰かに拍手を送っている蒼依



変なヤツ……



「じゃあ花梨のご両親に挨拶しねぇとな♪」



「あぁ、それは昨日した。結婚の挨拶じゃねぇけどな。」



「はあ!?会ったのか!?花梨のご両親に!」


「あ…あぁ―…」



そんなに驚くことかよ…



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