王子様はご主人様!?


「……どうして酒なんか飲んだ」


「ナンパされて。ジュースと間違って飲んだ……」



はぁ―…、我が妹ながらバカ……


ジュースと酒を間違えるなよ……


「なんかあったのか?お前、ナンパとかに普通ついていかないだろ?」


そういうのは嫌いだと言っていた綾香



そんな綾香がナンパについていくなんて、何かあったとしか思えない。



「何にもないよ〜」


ベッドにダイブしてそう言った


「何にもないわけないだろ!ちゃんと話せっ!」



ベッドにダイブした綾香の腕を掴み、ベッドに座らせた


「何があった……?」


「………」


「最近家にも来てなかったし…。何かあったか?」


「…………」



「……また親父か?」


「………うん。」



コクンと頷く綾香


「何があった?」


「……この前、たまたま自分の家に帰ったらさ…。お父さんがヤってる最中だったみたいで〜」


「っ………」



「わかってたんだけどな―…。お父さんはもうあたしのことを娘とも何とも思ってないこと……」


自傷気味にあははと悲しそうに笑う綾香。



そんな綾香を引き寄せ抱きしめた。



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