王子様はご主人様!?


制服に着替えて急いでラブホを後にした。


もう二度と来るか……と密かに心に決めて……



学校には何人か生徒がまばらに見えていた


「「あっ、来たよ……」」

「「ほんとだ……」」



学校の正門をくぐってから、感じる違和感……


いつも注目は浴びるけど、今日はなんか……



冷めた視線というか……


何というか……


とにかくあまりいい気分はしない……



「おいっ!輝っ!!」


うるさいくらいに俺の名前を叫びながら、近づいてきた蒼依


「うるせぇ。そんな大声出すな。」



こっちはただでさえ睡眠不足で頭痛いのに、そんな大声出されたらさらに痛みが増す


「お前、そんなこと言ってる場合かっ!」


「は?」



「掲示板見てみろよ!?大変なことになってんぞっ!」


大変なこと……?



蒼依に引きずられるようにして、連れてこられた掲示板


「なっ!!」



何だよ……これっ………



掲示板に張り出されている写真。


ラブホに入る俺と綾香の姿が、綺麗に写し出されていた


顔は幸い俺しか写っていない。



っ……誰だよ……



こんなことしたヤツ……



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