王子様はご主人様!?
不安の怖さ-花梨Side-
「……行ってきます」
はぁ―…とため息を吐き、家を出る
結局昨日は眠れず、長い夜を過ごした
何度も鳴る着信。
何通も来るメール。
すべてに嫌気がさす。
輝からの連絡を知らせる着信も鳴ったけど、一度も取ることはできなかった……
取る自信がなかったんだ……
学校に着くと、掲示板のところにたくさんの生徒の人だかりが出来ていた。
……なに?
不思議に思いながら、少し人をかき分け掲示板を見る
「っ……」
なに…これ………
掲示板に貼られている写真
そこに写っていたのはラブホに入る輝と……女の人
しかも輝が自分の方に引き寄せるように肩を抱いている
な…んで……
瞳を少し反らすと、輝の姿が見えた
なんで……