王子様はご主人様!?
えっ……
心の中で呼び続けた人が目の前に見えた
そして隣にもう一人、見覚えのある姿も……
っ……
「……花梨っ」
呼ばずにはいられなかった
「輝っ……」
目を見開いて、ビックリしたような表情を俺に向ける
そして、隣の沢田も……
“なんでそいつと一緒に居るんだ?”
“ここは沢田の家?だったらなんで一緒に出てきた?”
もう今日は頭が痛いくらい、考えさせられる日だ……
「あ、あの…「花梨。もう家に帰れ」
何か話そうとした花梨を遮った沢田
そんな姿にイラッとした
「でも…っ」
「いいから。早くおばさんに資料届けて」
「っ……うん。」
一瞬俺と目を合わせて、花梨は背を向けて走っていってしまった……