王子様はご主人様!?


えっ……


心の中で呼び続けた人が目の前に見えた


そして隣にもう一人、見覚えのある姿も……


っ……


「……花梨っ」



呼ばずにはいられなかった

「輝っ……」



目を見開いて、ビックリしたような表情を俺に向ける


そして、隣の沢田も……



“なんでそいつと一緒に居るんだ?”


“ここは沢田の家?だったらなんで一緒に出てきた?”



もう今日は頭が痛いくらい、考えさせられる日だ……


「あ、あの…「花梨。もう家に帰れ」


何か話そうとした花梨を遮った沢田



そんな姿にイラッとした


「でも…っ」


「いいから。早くおばさんに資料届けて」



「っ……うん。」



一瞬俺と目を合わせて、花梨は背を向けて走っていってしまった……



< 281 / 348 >

この作品をシェア

pagetop