王子様はご主人様!?


「花梨の彼氏はあんたでしょっ!しっかりしなよっ!!」


「成田……」



「花梨は絶対待ってる!あんたが……大好きな人が迎えに来てくれることを……」


「っ………」



そうだ……


俺は行かなくちゃいけない……



花梨が待ってくれてるから……


俺が……花梨を迎えにいってやりたいから……


「俺、行ってくる」



「っ……」


「サンキューな。成田……」


「っ、あたしの親友泣かせたら一生許さないんだから」



涙を溜めて、俺にそう言った成田に俺はただ頷いて教室を飛び出した


学校を飛び出して、ホテルに向かう時に考えるのは花梨のことだけ



< 302 / 348 >

この作品をシェア

pagetop