王子様はご主人様!?


「はい。もちろん覚悟してます。」


「っ……輝っ!」



そんな簡単に……



「それに、花梨のためなんかじゃありません。」


……え


「俺が花梨と一緒にいたいから…。だから、花梨と一緒にいれるなら、どんなことでもやっていきます」


「………」


「俺の夢は、花梨とずっと一緒に居ることですから。」



「っ………」



もう涙なんて止まらなくて……


止め方なんて、忘れたように流れ出した……



「ははっ。さすが輝くんだな。」


「えっ……?」



突然笑い出したお父さん



「花梨が好きになっただけのことはある」


いやいや。1人で納得されても……



「こんなバカな娘を相手出来るのは、輝くんだけだろうな」


「なっ!?バカ娘って!?」


普通自分の娘をバカなんて言う!?



「あ、あの、じゃあ、認めてもらえるんですか!?」


……え?


認めてもらえる?


「輝?何言ってるの?お父さんもお母さんも最初から輝を認めてたじゃない?」


「は?でも今日のパーティーって、花梨と沢田の婚約パーティーなんだろ?だったら……」



婚約……パーティー!?


「な、何言ってるのっ!!今日はただの親睦パーティーだよ!何であたしと彰ちゃんが婚約みたいな話しになってるの!」



「は?だってさっき蒼依から……それに入り口のドアのところにもしっかり……ってもしかしてっ!!」



ハッとしたような表情をした輝



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