王子様はご主人様!?
あたしだけが帰る?
「あ、あたしも一緒に残るよ!」
輝くんに一人で全部引き継ぎさせるのイヤだし。
「ん〜それは凄く嬉しいけど、見ての通り引き継ぎのファイルは一つしかないから。」
あっ…そっか……
「また明日から忙しくなるだろうし、明日からよろしく。」
「う…うん……」
輝くんがそう言うなら……
「じゃあ、先に帰るね?」
「うん。気をつけてね。」
そう言って笑いかける輝くんに、あたしも少し微笑んで生徒会室を後にした
はぁ―…
なんか輝くんと距離を縮めるのって、難しい……
でも…花梨って呼ばれたのは嬉しかったなぁ―…
まるで恋人同士みたいに……
って、キャァ―っ////
あたし何考えてるんだろ!?
は、恥ずかしい///
一人で頬を押さえながら、跳ね回った
完璧誰かに見られたら変人だろう……
でもせめて輝くんのメルアドだけでも教えて欲しかったなぁ―…
なんて思いながら、いつも携帯を入れている制服のポケットに手を入れた