王子様はご主人様!?
ちっ…よけるタイミングずれたか……
「やっぱりあんたって王子様なんかじゃないっ!!」
よろっとしながら、立ち上がり涙目で俺を睨む
「この悪魔―っ!!」
それだけ言って、逃げるように生徒会室を出ていった
「ふっ…悪魔、か……」
まだ少し痛む頬を触りながら、開けっ放しのドアを見ていた
――――――――――……
「ただいま―っ」
「………」
家に帰りつき、リビングにバッグをドサッと置いた
俺が歩くと、静かな室内にギシギシと床がきしむ音がする
仕方ないか…築40年の古いアパートだし。
そう…王子様なんて本当にただのイメージだ
実際は母子家庭で育った、一般人
「お―い……」
恐らく来てるであろう、人物を呼ぶ
「そんなところで何してんだよ…」