王子様はご主人様!?
「あっ、遅くなったから送ってもらったの。」
花梨が俺の言葉を代弁したかのように、そう言った
「あらあら。それはわざわざありがとうね。」
「いえ。」
あっ、やっぱり笑顔が花梨とそっくりだ。
「じゃあ、僕はこれで……」
もう一回軽く頭を下げ、その場を去ろうとした…
「待っ、待って!」
呼び止めたのは花梨のお姉さん
「もしよかったら、夕食ご一緒にいかがかしら?」
「え…?」
「ちょ、ちょっと何言って…」
「迷惑かしら?」
花梨が焦っているのに、それを完全にシカトして俺に笑顔を向けてくる
「い、いえ。」
「じゃあ、決まりね♪ほらほら中に入って」
嬉しそうに俺を招き入れる
「お邪魔します……」
おずおずと玄関に上がると、花梨が呆れたような顔で見る