王子様はご主人様!?


ネクタイを弛めるその姿に、大人の色気を感じる……



「そうか。花梨が男の子連れてくるなんて珍しいな。」


「えぇ。本当に珍しいわ。」



連れてきたというか、俺が送ってきたから、連いてきたというのが正しいかもな。



「んじゃ改めて…。花梨の父親の宮澤彗[みやざわすい]です。よろしくね。」



「あっ、はい……」



彗さんか……



やっぱりカッコいい……



「沙羅[さら]、俺風呂に入るから。」


「うん。わかった。」


花梨の母親は沙羅さんって言うみたいだ。


「沙羅も入る?」



「へっ///!?あ、あたしはいいよっ!」



目の前で繰り広げられる、ラブシーン



「仕方ねぇな。夜まで我慢してやるよ」



「なっ///!彗っ!!」



ほ、本当に凄い夫婦だ……



「ごめんね…。」



ソファーに座りながら申し訳なさそうにまた俺を見て謝る



「いつもあんな感じなんだよね―。娘のあたしが見てても恥ずかしいつ―のっ!」



ぶつぶつ呟く花梨



「なんか、いいな。」



「え?」



「羨ましいよ。あんな素敵な両親で。」



「そ///そうかな////」



花梨だってあんなこといいながら、彗さんと沙羅さんのことを大好きなのがわかる。



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