王子様はご主人様!?


それから沙羅さんの作ってくれた夕食を食べた



沙羅さんの料理はマジで美味かった。



「じゃあ、僕そろそろ失礼します。」



「あら?もう?」



「はい。夕食ごちそう様でした。」



「いえいえ。息子ができたみたいで嬉しかったわ。ね、彗」



「あぁ。またぜひ来てくれな。」



優しい表情で俺を見てくる沙羅さんと彗さん



やっぱりこんな家庭は羨ましい……



久々に感じる温かい雰囲気…




「本当にありがとね。」



わざわざ玄関まで見送ってくれる花梨



「いや。俺こそ、ごちそう様。」



「じゃあまた明日ね。」



「明日……」



「え?」



「明日の約束、忘れてねぇよな?」



「っ…忘れてないわよっ!」


絶対に球技大会で優勝してみせる。



「ふっ…じゃあな。」



我が家に帰りながら、花梨の家族を思い出していた



あれが普通の家庭なのかもな……



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