王子様はご主人様!?


「よし。じゃあ行くか」



「……は?」



なんか今、信じられない一言が聞こえたような…



「行くって一体どこに!?」


「は?バスケの決勝戦に決まってんだろ。」


「なっ!!」



ば、バスケの決勝戦って!


「む、無理に決まってんでしょ!保健の先生もそう言ってたしっ!?」



「約束しただろ?優勝するって…」



「っ…あんなの約束なんかじゃないよっ!」



そこまでして、あたしに何をやらせたいのよっ!!


「とにかく俺は行くから」



足を軽く引きずって、ドアに向かおうとする輝



っ……



「ま、待って!!」



後ろから輝のジャージを掴んだ


「命令なら聞くからっ!だから、無理はしないで!」



そんなに足痛めてるのに…


「ダーメ。俺が優勝しないと意味ねぇの。」



「で、でもっ……!」



「なっ?」



「っ……」



優しく笑う輝にそれ以上、何も言えなかった




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