王子様はご主人様!?
ど、どうするよ…俺っ!?
……と考えたとこで何も浮かばず、部屋に響くのはパチンパチンというホッチキスの音だけ。
何も話さないまま、今度の生徒会会議に使うプリントを、2人でホッチキスで留める作業
――パチン…
――パチン…パチン……
こ、こんなに沈黙がツラいのは初めてだっ!
や、やっぱり昨日のことが原因だよな…?
キスしたこと謝るべきなのか?
いやいや、でもあれは何でも命令を聞くっていうのでしたわけだし……
だからと言って、キスはやり過ぎか!?
でも考えるより先に体が動いちゃって……って俺は1人で何を悩んでんだよ!
俺らしくもねぇ!!
――バンッ!!
――ビクッ!
俺が叩いた机の音に驚いて肩を震わせた花梨
「あのさっ…「ねぇっ!!」
「へっ……?」
気合いを入れた一言が、花梨の言葉によって遮られた
「な、何…?」
「か、彼女いたんだねっ」
「は…?……あぁ―…あれね。それより昨日のことなんだけど……」
やっぱり謝ろう……
キスはさすがにやり過ぎだったし……