学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
「友だちっぽいだって~。友だちだよね」

 こいつはこいつでどこに食いついてんだよ。それに、普通そこは友達に迷惑がかからないように「違う」とか言ってかばうもんじゃねえのかよ。

「ふざけんのもたいがいにしろよ」

 隼人は怒りで握った拳を震わせた。ここまでコケにされたのは初めてだ。

 緑の迷彩に染められているチノパンを履いた男が、それに反応するように両手を握り威嚇よろしくファイティングポーズをとる。

「君はボクシングの経験はあったかな」

「一応、匠の親父さんに教わってるけど」

 もう一人の骨盤までパンツを下げている男も、それを聞いて構えた。

「聞き忘れていたんだけど」

「なに?」

「朝の八時から、たこ焼きを作っている駄菓子屋が近くにあったんだね」

 匠は健に顔を向けず無表情に問いかけた。
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