学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
「それよりも、健は常に身軽にしておくようにね」

 匠は少し思案して口を開いた。

「解った」

「そいつが襲ってくると?」

 昭人は息子の言葉に目を眇める。

「その可能性はあるでしょう」

「そうね」とすみれ。

「そいつのことは調べておこう」

「お願い」

「んじゃ、トレーニングしようぜ~」

 食べ終わった健は嬉しそうに立ち上がった。彼は柔道の黒帯保持者だ。その彼と互角、いやそれ以上に組み合える匠は有段者ではない。


 
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