学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
「でかしたぞ!」

 複数の足音と声が近づいてくる。隼人は慌てて土管から飛び出し、そばの塀を乗り越えた。

「こらあ! それは不法侵入だぞ!」

「知るかぼけえ!」

 一人の男に足首を掴まれ、振り払おうともがく。そうして、なんとか塀を越え全速力で駆け出した。

「どうなってんだよ」

 背筋に冷たいものが走る。俺の身に何が起こってるんだ。ともかく、何か考えていなければ落ち着かない。
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