学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
「考えられることと言えば──」

 みんながあれほどに「関わるな」と忠告してくれていた周防 匠の件だ。それ以外に最近では何も思い浮かばない。

 いや、しかしだ。こんな事が出来る奴なのか? これはあれだぞ、ご近所さんどころの騒ぎじゃねえぞ。町ぐるみで協力しているくらいの規模だ。

 さすがに、ここまでの力を持っているとは思えない。

「いたぞ!」

「見つかった!?」

 隼人は考えるのを一端止めて命の限り走った。

 捕まったらきっとただじゃ済まない。そんな恐怖が隼人の足を動かすのだった。


 
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