学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
†††
「どう?」
健は匠のスマートフォンを覗き込む。
「いま二丁目あたりだね」
さして表情もなく応えた。
匠はデニム生地のパンツに前開きの長袖シャツと厚手のベスト。健はカーゴパンツにフライトジャケットという出で立ちで町内をゆっくり歩いていた。
「う~ん……。まだだね」
「遠いね」と匠。
「上手く誘導出来てるのかな?」
「さあ。私のシミュレートでは、あと三十分ほどはかかるけど」
「けっこう逃げ回るんだね」
健が感心するように明るく笑う。
「それはそうだろうね。彼らも、不安と恐怖でパニック状態だろうし」
「あ。あそこのコロッケ、美味しいんだよ」
「ほう」
健は大きめのスポーツバッグを抱え肉屋に駆け寄った。匠はそれに、のんびりと続く。
「どう?」
健は匠のスマートフォンを覗き込む。
「いま二丁目あたりだね」
さして表情もなく応えた。
匠はデニム生地のパンツに前開きの長袖シャツと厚手のベスト。健はカーゴパンツにフライトジャケットという出で立ちで町内をゆっくり歩いていた。
「う~ん……。まだだね」
「遠いね」と匠。
「上手く誘導出来てるのかな?」
「さあ。私のシミュレートでは、あと三十分ほどはかかるけど」
「けっこう逃げ回るんだね」
健が感心するように明るく笑う。
「それはそうだろうね。彼らも、不安と恐怖でパニック状態だろうし」
「あ。あそこのコロッケ、美味しいんだよ」
「ほう」
健は大きめのスポーツバッグを抱え肉屋に駆け寄った。匠はそれに、のんびりと続く。