学園スパイラル~夢と希望と正義とバカと~
*勝者は
「隼人!」
チノパンは必死に駆けて十字路で隼人たちと合流した。
「お前も、まだ、追いかけられてんのか」
息を切らせて応える隼人の後ろに残りの仲間も集まっていた。彼らも体力の限界なのか目はうつろで、ある種の危険な香りがしている。
それでも追ってくる男たちの足は止まらない。フラフラになりながらも四人はとにかく足を動かし、小さな公園に誘導されるようになだれ込んだ。
「もう、だめ」
限界が来て、どうにでもなれとへたり込む。男たちは荒い息に肩を上下させ四人を取り囲むように見下ろした。
もう観念するしかない──四人はきつく瞼を閉じる。