オレンジラヴストラック


ザックは目を細め、冷たい目で私を見た。


「コレ何?」


ザックはニヤリと笑い、私にひし形の小瓶を見せた。


その瞬間、私は自分の右手を見た。


だが私の右手には小瓶が握られていた。


確認後直ぐにザックに視線を戻すと、ひし形の小瓶がゆっくりと沈んでいくだけで、ザックの姿は無かった。


探す必要は無かった。


手首を掴まれザックが隣に居ると分かったからだ。


驚く間も無く、隙を突かれ今度は本当に小瓶を取られてしまった。


「ザックっ返して!!」


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