オレンジラヴストラック


「ソフィア姫だね?」


洞窟を奥へ奥へ進みながら聞く。


洞窟の両側にある棚には、何種類もの液体が入った小瓶が並んでいた。


多分それは全て魔薬(マヤク)。


「魔女は何でも分かるの!?」


ようやく魔女は後ろを振り返った。


「そうさぁ。アタシにはコレがついてる」


魔女は私の前から退くと、その後ろからテーブルに乗った水晶玉を見せた。


水晶玉には歪んだ私が映っていた。


「さぁ、ソフィア。このマーゼラ様に何の用だい?」



< 69 / 119 >

この作品をシェア

pagetop