オレンジラヴストラック
私に近づいたマーゼラは、呆れた様に私を見下ろす。
「あと何が必要なの!?それが最後!?」
マーゼラにすがる様に下から見つめる。
「クッ…クハハハハハハハ、アハハハハハハ」
突然マーゼラは笑い出した。
今のこの状況に笑う要素は何も無い。
優しいと思った魔女も、やはり中身は話で聞くような意地悪な性格なのだろうか…。
「慌てんな。残りはお前の血だよ」
「なんだ…はぁぁ……」
私は安堵のため息を漏らした。