オレンジラヴストラック


私に近づいたマーゼラは、呆れた様に私を見下ろす。


「あと何が必要なの!?それが最後!?」


マーゼラにすがる様に下から見つめる。


「クッ…クハハハハハハハ、アハハハハハハ」


突然マーゼラは笑い出した。


今のこの状況に笑う要素は何も無い。


優しいと思った魔女も、やはり中身は話で聞くような意地悪な性格なのだろうか…。


「慌てんな。残りはお前の血だよ」


「なんだ…はぁぁ……」


私は安堵のため息を漏らした。


< 84 / 119 >

この作品をシェア

pagetop