オレンジラヴストラック
あぁ…なるほど。
マーゼラは私から受け取った小瓶を、既に大きな瓶の頭上に掲げていた。
「いくよ?」
マーゼラはゆっくりと小瓶を傾けていく。
紫色の液体に赤い雫が落ちた瞬間、白い煙を出した。
だが次の瞬間には中の液体は濃いピンク色に変わっていた。
「スゴイ…綺麗」
私は大きな瓶に見入った。
この魔薬で人間になれるのだと思うと体が震えた。
人間になれるという現実が、目の前にあるのだ。