オレンジラヴストラック


振り返り、その姿を確認する。


舌打ちしたい気分になった。


「お前…いつから魔女なんかと……!!」


「城を飛び出した日よ」


“魔女なんか”という言葉に、ムッときて睨みをきかす。


「お前がしようとしてる事が、どれだけ罪深き事か分かっておるのかっ!!」


私とお父様には一定の距離が保たれている。


だが、その怒鳴り声は直ぐ隣で言われているかのように大きな声だった。


…耳が痛い。


「家族も海も…捨てる事になるのだぞ!?」


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