社長のご指名 *番外編Ⅲ*
「スーパーモデルと呼ばれる方は、頑張らなくても男の人が寄ってくるから羨ましい限りです。」
「なっ―――。」
「社長が優しい方でよかったですね。奥様が育児より仕事優先でも許す人で……ですが、夫より妻の方が稼ぎがいい夫婦って永続きしないみたいですよ?」
突然の事で反論するにも言葉が出なくて、その秘書は言いたい放題でカツカツとヒールを鳴らし行ってしまった。
どうしてあんな事言われなきゃならないの?
「アキさん?」
ただ呆然と後ろ姿を見ていた私の顔を覗き込み、声をかける森ちゃんにハッとする。
「ボーッとしてた。行こうか。」
「はい………。」
秘書に背を向け、今度こそスタジオへ足を動かす。
「あの………、アキさん…。」
声色からして、森ちゃんが何を言いたいのかわかってしまった。
「誰にも秘密ね。」
「なっ―――。」
「社長が優しい方でよかったですね。奥様が育児より仕事優先でも許す人で……ですが、夫より妻の方が稼ぎがいい夫婦って永続きしないみたいですよ?」
突然の事で反論するにも言葉が出なくて、その秘書は言いたい放題でカツカツとヒールを鳴らし行ってしまった。
どうしてあんな事言われなきゃならないの?
「アキさん?」
ただ呆然と後ろ姿を見ていた私の顔を覗き込み、声をかける森ちゃんにハッとする。
「ボーッとしてた。行こうか。」
「はい………。」
秘書に背を向け、今度こそスタジオへ足を動かす。
「あの………、アキさん…。」
声色からして、森ちゃんが何を言いたいのかわかってしまった。
「誰にも秘密ね。」