ビターな彼に夢中[短編]

心の声

『まだやってたんかよ。』


『うぅ…マサト~!』


教室を覗きにきたマサト。


私は教室で独り
大量のプリントの山を前に戦っていた。


時計はもう6時半を過ぎている。


外はもう真っ暗…。


『プリント、ホッチキスで止めるだけだったんじゃねーの?』


『そうなんだけど…。』


私は委員の仕事で、
プリントをホッチキスでまとめて本にしていた。


全部仕上がった時点で
あるページが全部、逆になっていることに気付いた。


『だから、全部いっかい外してやり直してたんだよ。』


残り3分の1って感じ。

我ながらこれでもかなりマッハで頑張ってるよ!


マサトは白けた目で私を見た。


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