ビターな彼に夢中[短編]
突如、私の顔にタオルが押し当てられた。


『…やっと認めたか。』


『…え?』


私はタオルを受け取り顔を上げた。


そこには高宮のいたずらな笑顔があった。


『…いじめて悪かったな』


いじめ…?


私が分からないって顔をしてると
高宮が言った。


『押して押して引いてみた。』


…ん?


高宮は続ける。

『疲れたって言ったの、あれ嘘』


『…はい?』


『俺の愛の策略』


『……』


私は放心した。


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