ビターな彼に夢中[短編]
『今日は俺疲れてるから
俺ん家でもい?』

運転しながら智也くんが言った。


家ですか…

初めてのお宅訪問…

私の妄想スイッチがまた入りかけた。

『い…いいょ?』




声が変になった…


智也くんは笑う。

『なんもしねーよ。疲れてるから』




そうなんだ…。

ホッとしたような
寂しいような…?


そんな気持ちをごまかすように
適当な話題を探した。


『智也くんご飯たべた?
まだなら何か作るよぉ』


なぁんて…
バレンタインのチョコしか
作ったことないけど。


『ん、頼むよ。』


おっと…
頼まれちゃった

まぁ何とかなるかぁ…


智也くんを見つめていると

『…見すぎ』

と言われた。


信号待ちになって
甘いキスをしてくれた。


智也くん…



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