迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*
「だって…」
潤んだ瞳で、俺を見つめる彼女。
うわぁ…
そんな顔されたら、今すぐ押し倒したくなっちゃうじゃん。
いや、でも、
昨夜さんざんした…し?
さすがに…
「…航くんを拒むことなんてできないよ。」
「だから、なんで?」
「…好き、だから。」
「へっ?」
言うや否や、すぐに俯いてしまった彼女。
今、何て…?
激しく動揺する俺に、
恥ずかしそうに続ける。
「す…好きな人に求められたら嬉しいし。触ってほしいとか抱きしめてほしいとか…思うのが普通でしょ?」
「え…」
「航くんと触れ合ってる瞬間が1番幸せなんだもん。」
……っ。
「!?…航くん?」
みさきを引き寄せて、思いっきり抱きしめた。
…何、コレ?
「……どうしちゃったの?」
「え…?」
「なんで、そんな…」
ああっ、もう。
なんかもう、今までの話の流れとかどうでもいいや。
「じゃあさ、
今すぐ、幸せな時間を過ごそっか?」