迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*
息が
止まるかと思った。
同時に、
俺の中で何かが崩れた。
純粋な想いを打ち砕かれたような…
何とも言えない気持ち。
なんで?
なんで、またアイツなの?
俺が先なのに。
先に好きになって、
ゆっくり大事に……
また“手に入れる”んだ?
俺の欲しいものを、横からひょいって盗っちゃうんだ?
……冗談じゃない。
その日、
俺は決めたんだ。
絶対に諦めない。
アイツには絶対に渡さない。
彼女は、
俺が守るんだ、って――