迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*



「でも、先輩って今、お腹おっきいんじゃないの?料理なんて作らせて大丈夫なの?」


「大丈夫だよぉ。みさきちゃんの腕はプロ級だもん。
それに…コウちゃんがいろいろフォローしてくれてるみたいだしね。」



みさきちゃんがやってるのは、実質“料理だけ”みたいだったし。

本人は不満そうだったけど、私はそれでいいと思うの。


今、万が一何かあったら大変だもんね。

頑張れ、コウちゃん!



「へぇ…。アイツ、先輩のためなら何でもやるもんなぁ。出産も、代われるもんなら代わるだろうな。」


「確かに…」


「やー、でも、あの2人の子供なんて…絶対にかわいいよなぁ…」


「だよねー…」



パパに似ても。
ママに似ても。

男の子でも。
女の子でも。


綺麗な顔してるんだろうなぁ…


…はっ!もしかして、将来は俳優さんとかモデルさんになれちゃうかも?

そしたら、私も有名人の“伯母”?

いやぁー、どうしよう?


妄想を膨らませつつも、うっとりしていると…



「マドカの“子供”も可愛いと思うよ?」



隣から、焦ったような声が…?



「大丈夫。どんな子でも、自分の子は可愛いって言うから…」


…はぁっ?

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