迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*
―……
――……
……これぞ、
究極の“癒し”だと思う。
俺の部屋。
俺のベット。
腕の中には、俺の“彼女”。
あの後、ここに移動して、
そのまま……
「みさき?」
ぐったりと。
力なく俺に寄りかかるようにくっついている彼女に呼び掛けるも、
「……寝てるし。」
すでに夢の中。
反応ゼロ。
まぁ、いいや。
その無防備な身体をぎゅっと抱きしめて、瞼にそっとキスをして。
俺もゆっくりと目を閉じた。
さっきの夢のことなんて
とっくに、どこかに消えてしまった。
触れ合う肌と
重なる体温から
実感する“存在”。
俺に反応する身体と
甘い声から
確認できる“気持ち”。
みさきは、俺のもの。
俺だけのもの。
だから、
心配する必要はない。
ずっと、ここに…
俺の隣にいてくれる。
それさえ確かめられれば
大丈夫――