迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*
「…航くん?」
――ベットの上。
部屋に戻ってみさきを下ろして。
そのまま、俺自身もその横に崩れ落ちてしまった。
「どう…したの?」
そんな俺を見て、すっかり目が覚めた様子のみさき。
布団に顔を埋めた俺の頭をふわりと撫でている。
「眠い?」
「いや…」
「具合悪い?」
「や…」
なんでだろう?
自分の優勢を確認して、
威嚇して。
守りたいものは、
この手でちゃんと掴んでいるのに。
なんで、
こんなに不安なんだろう?
「航く…え?ちょっ…」
頭に触れていたみさきの手を取って。
「何…っ!」
引き寄せて…
そのまま、唇を塞いだ。
「んっ…ちょっ」
いつもとは少し違う。
乱暴なキス。
貪るように重ね続ける。
「や…ぁ…」
最初こそ抵抗したものの、みさきはすぐにそれに応じてきて。
いつの間にか
お互いに、夢中で求め合っていて…
「このまま続けてもいい?」
一瞬だけ唇を離して。
みさきが頷いたのを確認してから。
俺は、ゆっくりと、
彼女をベットに沈めた。