Love Level
車を出ると、ここが何処なのかすぐにわかった。
「海だっ!!!」
潮風が気持ちいいけど、少し肌寒い。
ちょっと厚着してくれば良かったかな…
「はい」
後部座席から取り出した黒い厚手のダウン。
「え?キョーさんのは?」
「俺、今日暖かいのだから大丈夫。」
「ありがとう!キョーさん。」
お言葉に甘えてさっそく着てみた。
へへっ、ちょっとファッション的には変だけど、
着た瞬間キョーさんの匂いに包まれて、しかも暖かくて幸せ。
「砂浜の方行ってみる?」
コクっと頷いて見せると、私の手はキョーさんの大きい手に包まれた。