秘密の彼氏
しばらく、繁華街を歩いていると、誰かが声をかけてきた。


「竜二さん!」


振り向くと、そこにはホストらしき男性が3人立っている。


一人、少し年齢が上に見える男性は、頭を下げていた。


「お久しぶりです!たまには、店に来てくださいよ」


「ごめん、ごめん。今度は様子見に行くよ」


ご機嫌そうに、竜二は笑っている。



それからというものの、道行く先々で、ホストやホステスさんたちに声をかけられた。


「え~。竜二さんに恋人が出来たなんて、寂しいですぅ」


なんて、わざとらしい甘い声を出すホステスさんもいたり…。



普段なら、15分で抜けれる繁華街が、1時間半もかかったのだった。


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