秘密の彼氏
これが…家?


「実家だけど、気にしなくていいから」


「実家…?」


という事は、組長と姐さんがいるって事よね?


「無理だよ~。いきなり実家なんて。やっぱり帰る!」


振り返って走ろうとした瞬間、竜二に腕を掴まれた。


「帰さないよ。お前が帰りたくないって言ったんだろ?」


涙目で竜二を見たけど、そんな事はお構い無しに、私を引っ張って、ズンズンと家の中へ入って行く。


「挨拶も無しに入るなんて、良くないよ」


そう言うと、竜二はニヤっと笑った。


「大丈夫。オレの両親、居ない事が多いから。それに愛美の事は言ってあるよ♪」


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