秘密の彼氏
「本当、何もかも大きいね…」


部屋すら大きい。


何で、部屋に洗面台がついてるの!?


「別の部屋には、バーもあるから、大人になったら、一緒に飲もうな」


そう言うと、竜二はベッドに座った。


「う、うん…」


大人になったら、一緒に…?


その言葉の意味に、私はドキドキしてしまう。


お酒が飲める歳になっても、私は竜二と一緒に居られる?


当たり前の様に言ってくれた事が、とても嬉しかった。


「愛美、こっち来いよ」

ドアの所で立ち尽くしている私を、優しい笑顔で呼ぶ。


ゆっくりと、私は竜二に向かって歩いた。


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