秘密の彼氏
クラブ
良かったのかな~。


ついて来て…。


“一緒に行く“


そう言ったら、竜二は嬉しそうな顔をした。


その笑顔に、不覚にもときめいたのだけど…。



陽が落ちかけた頃、私たちが着いた場所は、繁華街の中心だった。


飲み屋が並んでいて、早くも客引きのホストや、ホステス風の人が立っている。


「ここ。暗いから、足元気をつけて」


雑居ビルの地下へ続く階段を、竜二は降りて行く。


今さら戻れないもんね。

緊張する足取りで、私も後について行った。


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