青柳高校生徒会補助役員!?
青柳高校生徒会。
去年、この学校で横行していた“第一期生”達を取り除く為に造られた組織。
私のお姉ちゃんはその組織の頭、[生徒会長]を務めていた。
でも――……
榊原:
「青柳高校生徒会は潰す訳にはいかん。それが『明』の遺言だからな」
橘:
「……それはまた立派な心がけで……」
橘はそう吐き捨てて、完全に背中を向けてしまった。
榊原先輩は橘を一瞥するも、構わず話を続けた。
榊原:
「一番の懸念は、盗まれたデータが生徒会を疎ましく思っている連中の手に渡っちまうことだ。そうなれば、生徒会の存亡が危うい。だから、オメェーら2人に盗っ人からデータをブンドリ返して貰いたい訳よ」
梅宮:
「ボクと榊原でキミ達を全面サポートする。[生徒会補助役員]は実質、正規の組織じゃないから顔が割れているボク達よりはキミ達の方が動きやすい」
桜庭:
「……………」
先輩達の言っていることは分かる。
……何となくだけど……
桜庭:
「ねぇ、橘はどう思う……??」
橘:
「お前が決めろ……オレは知らん」
顔も見ずにそう答える。
ぶっきらぼうな発言だが、決定権を私に委ねる意を表しているのであって、最低限、協力してくれるみたいだ。
まぁ……実は私としてはそれだけで、結構安心する訳なので――……
桜庭:
「わかりました……引き受けます」
―――…………