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私は
『世の中、金がなきゃ生きてはいかれない』


と私に言い聞かせていた父が齢40歳の若さでこの世を去った。


ドンドンドン


「篠崎さん、はよっ金返してくれねぇか?困るんだよなぁ〜こっちらとしても」


何度も戸を叩く柄の悪いヤクザ。


「ねぇちゃん…」


「大丈夫よ。勝平」


それに怯える五歳の弟の勝平と…


「お姉ちゃんが何とかしてあげるから」


16歳の私・篠崎 綾音。


父は最後の最後で私達に金の怖さを遺し、逝ってしまった。


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