小さな恋の物語
私の名前はゆか。

中学二年生、部活は運動部だが、持久力はまるでない。

部活の皆についていけず、部活を風邪だと言ってサボる事が多々あった。



でも章吾……貴方と初めて逢った時は珍しく部活から帰ってきた後だった。





「ただいま〜」
私は大きな声で言った。

「あッ。ゆか…おかえり。お客さんが来てるから早く着替えてらっしゃい」
と、母は言いまたお客さんが居ると思われる大間に入って行った。多分私にも挨拶ぐらいはしろッてことなのだろう。




私は面倒くさいと思いながらも、いつもと変わらない、パーカーとジーパンを身に纏い、お客の居る部屋に入って行った。



「こんにちは」


「あら〜ゆかちゃん?随分と大人らしくなったのね〜」


と、人を褒めているのだろうが私はぜんぜん嬉しくなんかなかった。


そして、親戚のおばさんの隣にいた凌が私に言った。


「ゆか〜久しぶりぢゃんッ!お前少し痩せた?笑」

「うるさいな〜!あんたこそ少し太ったんじゃない?笑」


「お前な〜陸上部の俺が太るわけがナイだろ!」


と、そんな言い合いのような会話が続いていた。


凌は親戚のおばさんの孫で、私より一つ年下だ。

























< 2 / 37 >

この作品をシェア

pagetop