1分と31秒のとびら。
私は最寄の女子トイレまで猛ダッシュして、鏡の前で急停止した。



ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、指、舐められた・・・・・・



鏡を見ると・・・由紀が言ったとおり、顔が真っ赤だった。


勢いよく蛇口をひねって、アイスでベタベタの手を洗う。

徐々に冷静さを取り戻すにつれて、何かすごくムカついてきた。




一昨日、昨日、今日って、私ばっかがからかわれてドキドキして、由紀はずっと涼しい顔。


どういうつもりなのか全然わからないし、あの余裕の表情がすっごいムカつく。



よし、由紀をからかってやろう。

そう心に決めて、教室へ戻った。


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