1分と31秒のとびら。
「羽、ちょっと見せて」


「うん」


羽を由紀に手渡すとき、指と指が触れて、私はさっきの舌の感覚を思い出した。

かあっと顔が熱くなる。


それには気付かない様子で、由紀はページを本のページをめくっていく。



「羽の大きさから言って、結構でかい鳥だよな・・・」


由紀は鳥の図鑑のクジャクのページを丁寧に見ていた。

一緒になってそれを覗き込むと綺麗な羽を広げたクジャクが何羽が載っている。


クジャクにも種類があるのね。


でも、何かちょっと似てる気がする・・・あの日出会った鳥と。



「なんか雰囲気が似てる」


「ん?」

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