1分と31秒のとびら。
「本気で探してる?」



「本気に決まってんじゃん!」



「・・・・・・『世界珍獣百科』・・・『伝説の生き物図鑑』・・・・・・」



「・・・・・・だって、他になかったんだもん」



図書室は人がいなくて、ペラッ、ペラッっていうページをめくる音だけがやけに大きく響く。

私は『伝説の生き物図鑑』を開いて、『第3章 伝説の鳥たち』のページを読んでいた。



「フェニックス・・・不死鳥、火の鳥と呼ばれる。世界中で伝承が残っている・・・ふむふむ」



「ひより・・・・・・」


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