月の下の砂漠の上で



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柑瑠(かんりゅう)の曲調は音調も流れる音の早さも 独特で、音調を掴み最後まで舞えたのは今までたった一人しかいない。



今 流れているのは柑瑠のしらべ













息ができない



自分の意識がアイツに呑み込まれていく




澄んだ空気の中にアイツはいた



まばたきもしないで、美月の舞に見入った。




美しくて、
優しく透きとおるような

そんな舞だった











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