月の下の砂漠の上で

封筒を開くと、また封筒が

『今は きっと辛いでしょう。でも、それをちゃんと受け入れて 歩いていってください。八年後 この封を切って手紙を読んでください。貴方に本当に伝えたかったことを書きました。今ではなく八年後にまた…』


と封筒の表に書いてある。


その手紙は私が17年間 待てず途中で開けてしまうことがわかっていて、夫の死を予想していたようだった。


そうして、8年の月日が流れ 美月が15歳になった日


封筒を開けると古びた手紙が出てきて


少し緊張する。








『麻恵さん


これから書くことをどうか嘘だと思わずに聞いてください。




私には未来を読み通す力がありました。

霊能力のようなものを生まれつき持っていたのです。

先祖の家系では陰陽師をしていましたからその関係でしょう。




あなたにも その血がながれていると思います。

そしてもちろん美月さんにも。
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