月の下の砂漠の上で


国が滅ぶ

異世界

ムーンディザート?



そんなもの信じられるわけがない

セイラっていったい誰よ…





カチャ


「お母さーん、お腹空いたぁ。今日 誕生日だよ、ケーキケーキ♪」

ドアから、嬉しそうに笑っている美月の顔が覗く。こんな無茶苦茶な話できるわけない


「そうね、ごめんごめん。今 準備するわ」



ーーーーーーー


今 思えば、あの時に伝えておけばよかったと後悔ばかり。

美月が今 どんな状況でいるかもわからない。ただ解るのはムーンディサートという国に行ってしまったかもしれないということだけ。


母親として今あの娘に何もできない自分が不甲斐ない。



美月…ごめんね…

ごめんね

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