月の下の砂漠の上で
「早くこちらへ来て膝まづきなさい!!」
これ私に言ってるんだよね…?
私…この国の人間じゃないけど一応ココにいる限りは従っといたほうがいいよね…
パシッ
行こうとした私の腕をライルが掴む
「王…。その者の手をお離しになったほうがよろしいかと…。その者は今夜から無謀塔へ出る予定です。高貴ではありません…」
言ってることは 分かんないけど私ってバイ菌 扱いされてない…?
緩くなっていく手の力
女の人のほうを見ると、早く来いと言う威圧感たっぷりの目で私を見ている。
手スッと引いて女の人の所へ向かう
「…待て。」
この、待てって言うのはたぶん私に言ってるんだよね?本当に犬扱いみたい…
変人になったりばい菌になったり犬になったり、何か今日 すごく忙しいなぁ
「ライル様…この者には死をもって償わせます。どうかご勘弁を」
あれっ、私…
殺されちゃうの?
「この者は 今日から王直属の侍女にする。」