月の下の砂漠の上で

…あれ、庭は?

いつの間にか変わった背景。

ただ広い空間にセイラさん一人が立っていた。
顔を伏せて座り込んだと思ったら手を綺麗に宙に上げた。

脚は滑らかに進んでく。


顔を挙げれば真っ直ぐで澄んだ瞳が私を翻弄する。何もかも見透かされているみたい。


ひとつひとつの動作が凜としていて本当に綺麗…

吸い込まれてく


息をするのも忘れてしまうほど、ただセイラさんの動きだけを目で追う



感情が沸き上がってくる


これは、何…?


――――――
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